業種
印刷業とソフトウエア開発業の事例を取り上げます。
対象範囲
顧客ニーズの変化により売上減少と低価格競合で従来のビジネスモデルが通用しなくなった。新規ビジネスは従来ビジネスより多くの知識が必要となり顧客の担当部門が異なるため苦戦。
新規ビジネス分野への設備投資と人材再配置により資源配分を意図的に変える。経営者の意志を示す。計画立案参加への若手登用を行う。戦略思考が不足しているため研修を行う。
案件内容確定後の見積対応ではなく、案件発生時からの参加し提案書を出す営業スタイルへの変化が必要なことが理解しているが行動とならない。
顧客課題の捉え方、提案書作成、プレゼンテーション、工場見学、サンプル作成、クロージングまでの新たな営業スタイルに必要な基礎スキルの研修を行う。
新規ビジネスでは個人情報の受渡しがあり顧客接点である営業に事務負担が発生する。情報の確認や納期確認等の通知もある。
工程見える化ソフトの導入を行う。顧客毎に標準工程を定義して登録する。案件の工程進捗の都度完了確認を行うことにより自動メールで通知が可能となる。営業から電話での処理者への確認がなくなり、営業は顧客への対応のみとなる。
設計分野での知識を活用し機械部品以外でのソフト製品の展開が回っていません。大手顧客の個別ニーズ対応ではそれなりに事業は成長していますが、中小対象のノンカスタマイズ製品では事業計画が未達でした。
開発と営業とのヒアリングから様々な問題点が出てきました。整理すると製品はノンカスタマイズではなく、営業は顧客のニーズを把握できていませんでした。低価格路線を取れないので顧客ターゲットを見直し小規模なカスタマイズ希望の顧客を選定しました。
事業担当は事業不振の原因の認識はできたが黒字化に向けて事業再建の事業計画がイメージできません。深く考えることや、思いを計画に表す能力が欠けていました。
顧客の事業計画は過去の実績の傾向からの積み上げ予測が主流でした。市場を細分化し自社のポジションを明確して事業開拓を行う方法を新たに取り入れました。
顧客の中期経営計画は外部環境や内部環境分析からSWOT分析をして戦略としています。これを示し財務目標を設定しています。計数設定には経営者の期待が反映されています。その後事業部ではこれを受け事業計画を策定しています。量としての財務目標は設定しても質として経営内容の変更を加味していません。
顧客の計画立案工程を変更し全社計画立案工程に事業部の参加を組み入れ情報共有を深めました。計画書の書式を変更し質の変化をどのように行うかの表記を加えました。